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宇宙ステーションに代わる人工衛星を開発するElevationSpaceのシードラウンドにおいて出資

INVESTMENT

株式会社ジェネシア・ベンチャーズ(代表取締役:田島 聡一、本社:東京都港区)は、同社が運用するGenesia Venture Fund 3号(以下、GV-3)より、国際宇宙ステーション(以下、ISS)に代わる日本初の宇宙環境利用プラットフォームを開発する東北大学発ベンチャー・株式会社ElevationSpace(エレベーションスペース|代表取締役CEO:小林 稜平、本社:宮城県仙台市)のシードラウンドにおいて出資したことをお知らせいたします。
同ラウンドの出資者は、株式会社みらい創造機構、株式会社MAKOTOキャピタル、株式会社リバネスキャピタル、東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社、Plug and Play Japan 株式会社です。
また、弊社 Partner/Chief ESG Officer 河合 将文の社外取締役就任を併せてお知らせいたします。

ElevationSpaceについて

当社は、東北大学 吉田・桒原(くわはら)研究室でこれまで開発してきた10機以上の小型人工衛星の技術を基に、2021年2月に設立された東北大学発の宇宙スタートアップです。
ISSは、2000年の本格利用開始からこれまで、基礎科学的な実験から創薬などの産業利用まで幅広く利用されてきました。しかし、構造寿命などの関係から2030年末に運用が終了する可能性が高く、宇宙利用を行う場所が無くなると考えられています。
そこで、当社は小型人工衛星内での宇宙実験や製造を可能とする小型宇宙利用・回収プラットフォーム「ELS-R」の提供を目指し、現在は2023年後半に打上げ予定の技術実証機を開発しています。

小型宇宙利用・回収プラットフォーム ELS-Rについて

「ELS-R」は、宇宙にしかない長時間の微小重力環境を活かした研究、試験、製造などを行うことのできるプラットフォームです。人工衛星に搭載し実験等を行ったペイロードは、運用終了後に地球で回収し、分析等に活用することができます。
2023年後半に技術実証機の打上げ、2026年に本格サービス化を予定しています。

サービスの特徴

ISSには、利用できる国が限られている、安全基準が高く利用しづらい、構造寿命により2030年末に運用が終了する予定という3つの大きな課題があります。
そこで当社は、宇宙ステーションではなく、小型人工衛星にて代わりとなるプラットフォームの提供を目指しています。当社のサービスは小型で無人の人工衛星を用いているため、ISSよりも安く、簡単に素早く利用できるのが特徴となり、優れたユーザビリティを有しています。

利用例

利用は基礎研究フェーズ、応用研究フェーズ、実証・試験フェーズ、量産フェーズまで幅広く可能性があります。
基礎研究、応用研究フェーズにおいては、微小重力環境下で高品質なたんぱく質結晶を生成し、その研究成果を基に地上で薬の開発を行う創薬分野等が期待されています。
実証・試験フェーズにおいては、宇宙旅行を見据えた化粧品や食品、家電等の開発における宇宙空間での動作試験などの利用が期待されており、これからの宇宙旅行時代に向け新たに創出されるマーケットになります。
量産フェーズにおいては、微小重力環境を活かした地球上では作れない新規材料の宇宙製造が期待されており、海外を中心に半導体や人工臓器などの宇宙製造を目指した取り組みが行われています。
当社の、2023年後半に打上げを目指している技術実証機では、将来的な宇宙での食糧やエネルギー源として活用することを目指し、株式会社ユーグレナのミドリムシを宇宙空間で培養する実験を行う予定です。

資金調達の目的と今後の展望

今回の資金調達を受け、2023年後半の打上げを目指して現在開発している技術実証機「ELS-R100」の開発を加速させるとともに、2026年を予定しているサービス提供機「ELS-R1000」の研究開発及び事業開発に向け組織体制の構築に注力いたします。
同時に、リバネスグループとの資本業務提携を実施し、リバネスグループが持つビジネスとサイエンス領域の知見及び産官学とのネットワークと、当社が持つ技術力及び提供を目指しているプラットフォームを組み合わせ、新たな宇宙での新規材料製造マーケット創出に共同で取り組んでまいります。
また、新たに社外取締役として、弊社 Partner/Chief ESG Officerの河合 将文が就任いたしました。新たな経営体制の下、国内外の民間企業から政府機関までの多岐にわたるプレイヤーとの事業連携に向けた、体制及びガバナンス強化を実施してまいります。

出資および社外取締役就任について

株式会社ジェネシア・ベンチャーズ Partner/Chief ESG Officer、株式会社ElevationSpace 社外取締役 河合 将文
ElevationSpaceが開発する宇宙環境利用プラットフォームによって、安価で利便性の高い微小重力環境における実験や製造が可能になれば、これまで地球上では創り出せなかった高性能な新素材や新薬等の開発が加速すると期待されています。人類の様々な未解決課題に対してブレークスルーをもたらす可能性を秘めた社会的インパクトの大きい当社の事業を、全力でご支援させて頂く所存です。

採用について

当社は、構造系サブシステムマネージャーを採用中です。ご興味のある方は下記ページから詳細をご覧ください。
採用ページ:https://troubled-venom-3f2.notion.site/ElevationSpace-c75ef61ef314406695dddc35aa918ea5

ElevationSpace 会社概要

会社名 :株式会社ElevationSpace (ElevationSpace Inc.)
WEB  :https://elevation-space.com/
設立日 :2021年2月
本社  :宮城県仙台市青葉区国分町1-4-9 enspace
代表者 :代表取締役CEO 小林 稜平
事業内容 :小型宇宙利用・回収プラットフォーム事業、宇宙輸送事業、宇宙建築事業(2022年3月9日現在)

■本件に関するプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000074085.html

ジェネシア・ベンチャーズについて

ジェネシア・ベンチャーズは、「すべての人に豊かさと機会をもたらす社会を実現する」というビジョンを掲げ、シードアーリーステージのスタートアップへ投資とバリューアップ支援を行う、独立系のベンチャーキャピタルです。東京、ジャカルタ(インドネシア)、ホーチミン(ベトナム)の3拠点を構え、アジア全域において、スタートアップ、事業会社、投資家、政府、自治体、非営利団体など、社会を形成するすべてのステークホルダーとともに、社会の“あるべき姿”をとらえ、持続可能かつ大きな産業創造に挑むプラットフォームとなることを目指してまいります。

■本件に関するプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000056091.html

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