マネジメントよりも重要なリーダーとしての在り方
最近、支援先に関わらず若手起業家や、マネジメント職についたばかりの昔からの友人や後輩から「マネジメント」に関する相談を受ける機会が増えつつあります。
多くの人が相談をする際に得たいものとして共通するのが明日からでもすぐ実践できる「マネジメント」スキルだったりします。
勿論、「マネジメント」スキルも重要です。
しかしそれ以上に僕が前職で若くして年齢、職種など多様なメンバーをマネジメントする機会があり、その経験から来る多くの失敗から学んだことをまとめておきたいと思います。
マネジメントではなくリーダーシップの重要性
僕自身が新米マネージャーの頃、成果を出さなければならないと焦るばかりにメンバーに対して自分自身がプレイヤーだった頃の成功体験をハメ込み、かなりマイクロマネジメントを行っていました。
しかし全然成果に繋がらず、焦りも募り、メンバーに対して、より強くマネジメントしてしまい、メンバーは一層縮こまってしまい、メンバー自身が本来持っていた良い部分や強みを消してしまい最悪のチームコンディションにしてしまった経験があります。
メンバーの心も徐々に離れていき、孤独を感じる時間も多くなっていきました。
そんな頃に尊敬している大先輩に相談をしに行った際に
マネジメント以前にお前は、入社時から「将来起業をしたいとか、経営者になりたい」とか言っていたけれど、そもそもそう言う想いはどこから来ているの?その想いの原点をリーダーシップに活かせる視点とかってないの?
そもそもどんなリーダーになりたいとか?そう言うこと考えたことある?
上記のように僕自身、早く起業したい、経営者になりたいと言う想いがあり、若くしてマネジメント職に抜擢されたことで上手くマネジメントをすること、とにかく早く成果を出すことに囚われて近視眼的になり過ぎてしまっていたことに気づかされました。
リーダーシップとは
「リーダーシップとは」と書くとリーダーシップの理論などを論じなければならなくなり、かつ膨大なのでみなさまGoogleで「リーダーシップとは」で検索してみてください………苦笑
本当に様々なリーダーシップの理論、型が存在しています。
今日、私が言いたいのは、色々なリーダーシップの理論が存在している中で、自分自身がどう言うリーダーで在りたいのか?
リーダーシップの理論やマネジメントの理論・スキルを学ぶ以前に、自分自身がどう言うリーダーで在りたいのか、を考えることの重要性を話していきたいと思います。
まず自分自身のリーダーとしての在りたい姿を明確にした上で、色々な理論を学ぶことで、自分にあったリーダーシップを身に付けリーダーとして、マネジメントとして成長していけると感じています。
他人をリードすることがリーダーシップではない
僕自身がリーダーとしての在り方を考えるキッカケとなった本を紹介したいと思います。(上述の大先輩から薦められた本です)
本当に全ての起業家・リーダーに読んで欲しい本です。
リーダーシップとはどのようなものだろうか。
多くの人は、リーダーシップは偉人たる人が発揮する力であり自分とは縁遠いものと考えがちだろう。しかし、それはあくまで「リーダー幻想」であり、実はどんな人にでもリーダーとなり得る資質はあるのだ。
リーダーシップとは「見えないもの」を見る旅である。
「見えないもの」とは、現実にはないビジョンや理想の実現に向けて行動を起こすことであり、旅の途中で賛同者が現れ目標に向かって共に歩む結果、当初行動を起こした人はリーダーと呼ばれるようになり、リーダーシップという現象が生じるのだ
ちょっと小難しく説明すると【リーダーシップの帰属理論】と言えて
リーダーの言動を見たフォロワーが、その言動と成果につながりを見出し、成果がリーダーのおかげだと感じ始めた時、リーダーたる人物に、フォロワーたちと相互接触する場におけるリーダーシップが帰属されるという考え方。つまり、リーダーシップはリーダーの中に存在するというよりも、リーダーとフォロワーの間に生じる社会的現象である。
(リーダーの言動を見て、フォロワーの大半がそれをどのように意味づけるかというプロセスの中に、リーダーは存在する。リーダーの影響力が行使されるには、フォロワーが「喜んでついてくる」ことが不可欠の条件となる)
リーダーシップの旅を続ける中で様々な困難にぶつかり乗り越えていく上で重要になってくるのはリーダーシップ理論とかではなく自分自身が大切にしている「夢や志」があるか、どうかだったりします。これをちゃんと意識することがリーダーとしての在り方に大きく影響して来ます。
リーダーの成長プロセス
他人をリードすることがリーダーシップではないと書きましたが、上記の本の中で、僕自身も非常に共感した「リーダーの成長プロセス」があります。
■リーダーの成長プロセス
1. Lead the self / 自らをリードする
2. Lead the people / 人々をリードする
3. Lead the society / 社会をリードする
成長プロセスにおいて、まず「 Lead the self / 自らをリードする」であることが重要です。
自らの内なる声を聴くことで自分の存在価値を問い、自分は何者なのか、何のために存在し、何を大事に思っているのかを自身に深く問いかけること。それら全てを一人称で考えること。
またそのリーダーの背中を見て人はついてくるものです。
「振り返ると人がついてきていた経験」が「 Lead the self / 自らをリードする」から「Lead the people / 人々をリードする」へと繋がって行きます。
結果としてフォロワー(応援者・サポーター)がついてきてくれる経験を積み重ねることによって、リーダーが益々その想いを強め、自らを高めていくサイクルを繰り返していくことが本当に大事だと感じています。
とても青臭いことを、真顔で執筆しているのが少し小っ恥ずかしいのですが、自分自身が大切にしている「夢や志」があるか、これを深く考え、自分自身の真の想いに気付いているか?
今一度、問いかけて見ることから始めると良いのではないでしょうか。
決してキレイに言語化出来ている必要もないし、雄弁に語れる必要もないです。
ただ本当に自分の奥底から湧き出る「夢や志」を意識できるようになると不思議と言葉に熱がこもり始めます。
そしてやがて仲間が増え、そして最後は社会に影響を与えることができるようなります。
今日はテクニック論ではなくて、やや精神的な話になってしまいましたが………苦笑
心から大切だと考えているのでまとめさせて頂きました。
なお、ジェネシアのチームメンバーは、もっと実践的な記事も書いていたりするので参照ください。
リーダーのスタート地点は「夢や志」と書きましたが、これと同様に重要なことを最後にまとめて締めたいと思います。
「夢や志」が大前提として、リーダーの資質として必要な「構想力」「実現力」「意志力」「基軸力」、そして「人間力」を磨き成長を続けることが本当に重要だったりします。