土木業界のDXに挑む、Malmeのシードラウンドにおいて出資
株式会社ジェネシア・ベンチャーズ(代表取締役:田島 聡一、本社:東京都渋谷区)は、同社が運用するGenesia Venture Fund 3号(以下、GV-3)より、土木業界のDXに挑む株式会社Malme(マルメ|代表取締役:高取 佑、本社:東京都千代田区、以下:Malme)のシードラウンドにおいて出資したことをお知らせいたします。
本ラウンドの出資者は、ディープコアです。
なお、本件は、2023年にジェネシア・ベンチャーズが主催した事業成長支援プログラム『Entrepreneurs Academy』の卒業生への初の出資となります。
Malmeについて
Malmeは、「ドボクをもっとおもしろく」をミッションに掲げ、土木技術業界出身の技術者を中心に設立されたスタートアップです。
2021年2月の設立以来、3D測量や3Dモデリング、ICT施工など各種DX技術に精通した技術者たちが在籍するチームが、建設コンサルタントや施工会社といったお客さまへBIM/CIMの支援サービスを一気通貫で提供してまいりました。
土木建設が持つ本来の魅力を引き出しつつ、ICTやAIなど、これからの時代で求められる技術を活用し、業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることを目指しています。
Malmeが解決する課題
土木業界は、高度成長期に一斉に建設された道路や橋、鉄道、上下水道といった公共インフラの老朽化問題や、度重なる異常気象に伴う災害復旧対応など、直面する問題が多様かつ高難度化しています。しかしながら、高齢化によるベテラン技術者の相次ぐ引退や高度な技術を受け継ぐべき若手技術者の不足が深刻です。このままでは次世代のインフラを支える土木技術者がいなくなり、私達の住む街の「安全」や「安心」が維持できない可能性があります。
こうした業界の問題に対し、MalmeはBIM/CIMなどの3次元技術やAI技術を駆使して業界の生産性向上に繋がるDX事業を展開してまいりました。特に創業以来の主力事業であるBIM/CIMサービスは、業界最大手から地域特化の地場企業まで、幅広いお客様からご評価いただいております。
調達した資金の用途と今後の展開
今後、Malmeの基盤であるBIM/CIMの技術をより進化させつつ、構造解析・設計の3次元化や、技術継承へのAI活用に一層注力していく方針です。土木業界の各企業から現場の実情に基づく声をヒアリングし、その課題の解決に向けて、土木設計を自動化するアプリケーション『Structural Engine』[*1]や、AIを活用した技術継承システムの開発を進めております。このたびの資金調達は、これらのDX事業をさらに拡大・深化させるとともに、新規事業への取組みを加速するために実施します。
▼お問い合わせ:https://www.malme.net/contact
[*1]『Structural Engine』:熟練の構造設計技術者の代わりとなる革新的な設計自動化アプリケーションです。構造解析・計算・照査・図面作成・3D化・資料作成といった一連の作業をシームレスに行うことができ、部材の数値を入力するだけでBIM/CIMモデルへ即時反映される直観的な操作画面を備えています。
出資について
株式会社ジェネシア・ベンチャーズ Investment Manager 黒崎 直樹
この度Malme社に出資させて頂いたこと、とても嬉しく思います。高取さんとの出会いは昨年よりジェネシアが始めた『Entrepreneurs Academy(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000087.000056091.html)』でメンターを務めたことでした。既にBIM事業で確固たる事業基盤を固めているにも関わらず、業界全体の深い課題を解決するために新事業を始めようとするその大きな志と使命に、強い感銘と共感を覚えたことは今でも忘れません。高齢化や業務のデジタル化が叫ばれている土木業界ですが、残業時間の規制強化や国営工事におけるBIM利用の原則義務化など、この10年で大きな変革が起きる業界、むしろ起こさなければいけない業界だと捉えています。その変化の渦の中心にMalmeがいる。そんな未来を強く信じ、これからもMalmeと共に歩んでいければと思います。
▼[詳細] シードラウンドでMalmeに投資した理由:https://note.com/kurosaki_gv/n/n305c2bfe93ed
Malme 会社概要
会社名 :株式会社Malme
WEB :https://www.malme.net/
設立 :2021年2月
所在地 :東京都千代田区麹町6-6-2 番町麹町ビルディング5F
事業内容:土木業界向け建設DXサービスの提供